Googleの医療系メディアの検索結果改善について思うところ
こんにちは、てつです。
3日前にGoogleのウェブマスター向け公式ブログでこんなアナウンスがありました。
要約すると、医療系や健康系の情報メディアで信頼性がないメディアの検索順位を下げるよう検索結果の改善を行ったものです。
狙いとしては本来上位表示されるべき医療従事者や医療機関が提供する情報を上位表示するというもの。
検索結果が健全なものになる(ことを目指している)ので、このアルゴリズムの変更自体は歓迎されるものですが、これについて色々と思うところがあるので、今日はそのことについて書きます。
パクリキュレーションメディアの罪がデカ過ぎた
WELQって覚えていますか?
DeNAが運営していた健康系・医療系キュレーションメディアのことなんですが、不特定多数のライターがよそのメディアからパクリまくったコンテンツを大量投下して検索順位を独占していたメディアです。
けっこう内容がヤバくて、肩こりの原因は幽霊の仕業です!など普通に書かれてて健康・医療に関する誤った情報がたくさん掲載されていました。
さらにWELQが悪質だったのは「自殺」関連のキーワードでも大量にコンテンツを投下していて、そういったことも問題視されて閉鎖に追い込まれました。
その煽りを受けて、DeNAが運営する他のキュレーションメディアも次々と閉鎖しました。1番規模の大きなMERYも閉鎖しましたね。
DeNAはこの問題が噴出する前に、DeNAパレット構想としてWELQやMERYを含む複数のキュレーションメディアの展開を加速させます!と真顔で言っていたのでヤバいの一言に尽きます。
これ2015年の記事なのですが、2016年に起こったことを踏まえて読み返すとなんとも言えない気分になります。
こうした医療系・健康系の情報で「肩こり」と検索した時に、「それ、悪霊の仕業です!」みたいな検索結果が出るのはGoogleとしてはマズイわけで、先日こうした情報の信頼性が乏しいメディアの検索順位が大幅に変動したというわけです。
しかし、現役医療従事者のブログやメディアも検索順位を落としている
Googleのウェブマスター公式ブログでアナウンスされたように、本来上位表示されるべき情報が出てくるというのは、大歓迎です。
Google では、今週、日本語検索におけるページの評価方法をアップデートしました。
この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。
Google ウェブマスター向け公式ブログ: 医療や健康に関連する検索結果の改善について
しかし、色々調べてみると中には現役の医療従事者(看護師や薬剤師、医師)の方が運営するメディアでも順位を落としている事例も散見されます。
Googleが悪いのではなくて、そもそもそういった不正確な情報を発信してSEOの盲点を突いて上位表示させていたメディア群が悪いんですけどね。
ただ、真面目に情報発信をしている人たちのメディアが煽りを受けて検索順位を落としているのはなんとも言えない気持ちになるなと。
パクリキュレーションメディア対策に医療系の検索順位が見直されるのは歓迎だけど、その煽りを受けて現役の看護師・薬剤師などプロの方が運営するメディアも順位を大幅に下げてる。
— てつ@mutant (@mutant_tetsu) 2017年12月9日
理屈では分かるけど、なんとも言えない気持ちになる。キュレーションメディアはどんだけ散らかしていくんだよ。
WELQ問題から1年以上経過しますが、どんだけ荒らしていくんだと。
SEO界隈で最近思うこと
先日、2週間ほどサンフランシスコに滞在していて向こうのWeb界隈の人と話しをする機会がありました。
その時に話したのは、「脱検索エンジンの動きが最近加速してるよね」という話し。
身近な例で言うと、飲食店を探す時は
検索エンジン→(食べログなどの)検索結果からお店を探す
という従来の流れから、
Instagramなどのソーシャルからお店を探す
このような流れをとる人も増えていますよね。
メディアも従来はSEO対策で集客を行なっていたのが、FacebookやInstagramなどのソーシャルメディアを集客の柱に据えるという動きがありますよね。
いわゆる分散型メディアと呼ばれているものですね。
国内でも分散型動画メディアとしてクラシルやbouncyのような事例も出てきています。
メディア運営者からすると、頑張って作ったコンテンツが上位表示されず他のパクリコンテンツが上位表示していたら、なんとも言えない気持ちになりますよね。
それよりも自分が作ったコンテンツがダイレクトに評価される方に力を入れるのは当然の流れかなと思います。
ということを海外のWeb担当者と話してきました。
すぐに、というわけではないですが「SEOなんて化石のような手法をまだ使ってるの?」と言われる日も近いかも。いや、むしろ来てる気もする。
うちのブログはSEOのことも書いているし、仕事もSEOがメインだからなぁ・・・どうしようw
おわりに
医療関係者の方のブログで順位を大幅に落としていると書かれていたので、最近の検索エンジン界隈のことで思っていたことを書きました。
いやー、検索エンジンは毎年何かしらのニュースが舞い込んできますね。
もちろん、Googleが悪いわけではなくてメディア側でルールを逸脱した人悪いわけでイタチごっこが続いているわけですが。
特にネット界隈は移り変わりが激しいので、いつまでも古い手法にこだわっていると一気に置いてけぼりをくらうので、日々のインプットとアウトプットが必要だと最近特に感じます。それでは今日はこの辺で。