海外留学せずに11ヶ月で英語が話せるようになるためにやったこと
こんにちは、てつです。
私は2017年1月に台湾から日本に帰ってきて、1つの目標を立てていました。
それは英語を話せるようになること。
これは台湾での生活で英語の必要性と自分の英語のショボさを痛感したこと。
Webの仕事をしている以上、海外のトレンドを効率よく抑えるには英語が必要だなと痛感したからです。
ネット上には英語学習に関する情報がたくさん溢れているじゃないですか。
これは玉石混淆で、役に立たない情報もあれば役に立つ情報もあります。
その中で、自分で情報を取捨選択して、実践的だなと思う方法を備忘録を兼ねてまとめました。
その後、仕事の関係でサンフランシスコに2週間ほど滞在しましたが、問題なく過ごせましたので、この英語学習方法は間違いじゃなかったなと思います。
英語学習を始める時に2つの大切なことに気づいた
2017年が明けてから「よし、英語の勉強をするぞ!」と意気込みましたが、まずは英語学習に関する情報をさらっていきました。
色々情報を収集する中で、ある2つのことに気づきました。
1つ目は英語を勉強する時に高額な教材や留学は必要ない、ということ。
2つ目は英語学習に必要なのは、テクニックよりも動機が1番優先されるということ。
ここ、掘り下げて紹介していきます。
英語学習に高額な教材は必要ない
よく英語教材で「聞き流すだけで英語が話せるようになる」という謳い文句の教材があるじゃないですか。
仮に本当ならば、もっと英語が話せる日本人が溢れますよね。
でも、そうじゃないということはそういうことなんですよ。
海外留学に関しては、留学した方が英語を喋れる確率が上がると思います。
しかし、1~2ヶ月くらいの留学では話せるようになる確率は低いし、半年間留学した人でも話せない人も中にはいます。
海外留学も考えましたが、自分の場合は日本での仕事もあるので海外留学をせずに英語を身につける方法を模索しました。実践した方法は後述します。
英語学習に1番大事なのは、勉強する動機
そして、もう1つ大事なのが英語を勉強する動機。
情報収集をする内に、英語学習に大事なのは強烈な動機かなと感じるようになりました。モチベーションってやつですね。
学習テクニックも当然必要ですが、明確な動機を持ってモチベーションを維持し続けることがそれ以上に大事だなと。
なんとなーく、ノリで海外留学しても現地でしっかり勉強しなければ英語を話せるようになりません。
英語は超短期の勉強で結果が出るものでもないので、粘り強く英語学習を続けることができる明確かつ強力な動機が必要だなと思いました。
- 海外をベースに仕事がしたい
- 海外の情報を取り入れたい
自分なりの明確な動機があったので、11ヶ月間モチベーションを維持したまま英語学習を続けることができました。
学習費用は9220円。海外留学をせずに国内で英語学習を開始
私が英語学習のために支払った金額は9220円。全てアマゾンで売られている書籍代のみです。
これに+αとして、実践的なコミュニケーションスキルを磨くためのオンライン英会話と日常会話に慣れるためのツールとしてNetflixを使いました。こちらも後述します。
英語学習を構成する要素は主に「読む」「聞く」「話す」の3つ。
この3つをバランスよく伸ばすために複数の教材を組み合わせて使う、という手法をとりました。
これは英語上達完全マップという勉強法を提唱している、森沢洋介先生のメソッドを大いに参考にしました。
TOEICだけをターゲットにするならば、この内の「読む」と「聞く」を伸ばせば良いですが、実際に海外で英語を話すには「話す」というコミュニケーションスキルが重要になります。
なので、この3つをバランスよく伸ばす方法をずっと考え続けました。
11ヶ月の経過と実際に使った教材を紹介していきます。
【英語学習1~2ヶ月目】
英語学習を始めて1番最初に取り組んだのが、
- 中学英語の文法を思い出す作業
- 英語のリスニングに慣れること
今後の英語学習の基盤になる部分ですが、めちゃくちゃ退屈です。
特に文法をもう一度勉強し直すのがすごく退屈なんですよね・・・
ここはもうテンションで乗り切るしかないです。
ただ、台湾人からも言われたのですが日本人は総じて文法に関する知識は高いとのこと。
私からすると、台湾人の方が英語スキルが高いと感じましたが、確かに文法はめちゃくちゃな人は多いです。(中国人も同じ)
でも、みんなバンバン英語で話せるんですよね・・・いかに日本の英語教育が文法に特化した教科書上だけでの学習に限定されているか分かった瞬間でした。
総合英語FOREST
Amazonでも評価が高い参考書ですが、1つ注意点を挙げると内容が詳しすぎること。
英文法1つ1つがものすごく掘り下げて解説されています。
でも、実際の英会話で助動詞や冠詞、不定詞などそんなに深く考えませんよね。
私の目的は、受験するためでもなくTOEICで高得点を出すことでもなく、英語で話すことが目的なので、ざっと文法の基本的な部分だけを抑えることに注力しました。
Forestは第1~24章からなり、それぞれの章はPart1~Part3があります。
最初はざっとPart1だけを終わらせて、よく分からない部分や重要だと思う部分をPart2、Part3と掘り下げます。
Part1だけだと大体5ページ前後なので、サクッとPart1だけさらって中学レベルの英文法を思い出すことにリソースを注ぎます。書籍自体は分厚いですが、Part1だけにフォーカスしてやれば1ヶ月もかかりません。
音読パッケージ
それと同時に音読パッケージの教材でリスニングを鍛えていきます。
とは言っても、音読パッケージは移動中にただ聞いてるだけ。
音読パッケージには著書の方による使い方が書かれているので、勉強法に悩むことがありません。
最初は分からなくてもとりあえず聴き続けて、聞き取れるようになってから初めてテキストに目を通すという手法が書かれています。
内容も中学英語を中心に書かれているので、専門的な単語や難しい文法は登場しないところもおすすめです。
移動中にずっと音読パッケージのCDを聴いていました。
最初は全く聞き取れなかった英語も、1ヶ月も聴き続けていれば不思議と聞き取れるようになります。
その段階で初めてテキストに目を通し、自分が聞き取っている内容に相違はないか?聞き取れない単語は何だったか?をブラッシュアップしていきます。
【英語学習3~4ヶ月目】
文法の復習と英語を聞き取れる耳に慣れたら、次はスピーキングを鍛えるためにリソースを割きます。
瞬間英作文トレーニング
文法ごとに区分けされた英文を、瞬間的に英作文するというものです。
簡単な英作文をたくさん作って、頭の中で瞬時に英文を作成する能力を鍛えます。
これは実際に、アメリカに行った時に役立ちました。
例えば、次の日本文を英文に直すとなんと言うと思いますか?
「君はあの先生に叱られたことがある?」(叱る=scold)
英文に直すと、
「Have you ever been scolded by that teacher?」
英文を見れば、「なんだこんな簡単な英文か」と思いますが、その瞬間に頭の中で変換するのって難しいんですよね。
この瞬間的に英作文を作るトレーニングを徹底的に行っていこうぜ!というのが、この参考書の趣旨です。
参考書を進める中で苦手と感じた文法(例:現在完了形が苦手)はForestに戻って復習します。
この期間から音読パッケージのリスニングからどんどん瞬間英作文に付属しているCDのリスニングに移行します。
移動中、ずっと頭の中でも瞬間英作文をやり続けます。
【英語学習5~6ヶ月目】
どんどんが完了した次は、スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニングに移行します。
およそ4ヶ月近く、スピーキングの基礎を鍛えるためにリソースを割きます。
スラスラ話すための瞬間英作文
どんどんの上位互換みたいな参考書です。
スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニングは、文法ごとに区分けされた英作文が出題されるのではく、様々な文法が組み合わせて出題されます。
どんどんと同じように自信のない文法があればForestに戻って復習。
この頃になると、自分にどれだけ英語スキルが身についたのか腕試したくなります。
【英語学習7~8ヶ月目】
ここまで半年以上、リスニングと脳内スピーキングを鍛えてきました。
この頃になると、英語耳が身についており単語が聞き取れるようになります。
次に移行するのが実践編です。実際に英語を使って生身の人間と話していきます。
この作業ではモチベーションの再投下と、現在の自分に足りていない部分がブラッシュアップされます。
DMMオンライン英会話
行きつけの外国人バーがあればそこで腕試しも出来ますが、そんなスポットは自分にはなかったので手取り早く英会話ができるオンライン英会話として、DMMオンライン英会話を選びました。
そして、初めてのオンライン英会話初日。
おお・・・話していることがなんとなく分かる!
そして、話したいことをなんとなく意思表示できる。
ここで音読パッケージと瞬間英作文の破壊力を知りました。
ただ、この時点では自分が求める英会話スキルには不十分でした。
この時点での自分のレベルを再確認することが、モチベーションの維持に繋がりました。
DMM英会話は2回まで無料レッスンを受けることができるので、まず無料レッスンを受けて自分の英会話スキルを早い段階で確認するのもおすすめの方法です。
【英語学習9~11ヶ月目】
9~11ヶ月目も引き続き実践的な英会話に重点を置く勉強を行なっていきました。
この時期になると航空券やホテルは手配済み。
モチベーションは最高潮に達しており、手持ちの参考書を何度も復習して追い込みをかけます。
- DMMオンライン英会話で毎日25分間英語で会話をする
- オンライン英会話のレッスン後の復習
- 瞬間英作文トレーニングの継続(ただし、毎日やるペースを落とす)
- Netflixで海外ドラマの視聴
仕事以外はひたすら英語にどっぷり浸かります。
ちょうどDMMオンライン英会話を始めた時に講師の人にどうやって英語を身につけたか?と質問すると、だいたい皆さん「海外の映画やドラマを見て勉強した」っていうんですよね。
そういえば台湾で生活していた時も、日本語を話せる台湾人はワンピースやナルト、日本のドラマを見て勉強したという人が多かったです。
これ、ものすごく興味深くて例えば日本人の英語教師に同じ質問をすると、書籍のみを使った勉強方法を紹介されたりすることがありました。
書籍を使った勉強は文法の確認など最低限に抑えて、基礎固めをした後は実践的な英会話や海外ドラマの視聴などにリソースを割いた方がうまくいくと個人的には思いました。
TOEIC重視の勉強なら書籍だけで何とかなりますが、英語を話せるようになるには書籍だけでは難しいと考えます。
海外の英語講師に勧められて海外ドラマの視聴も始めましたが、やっぱりいいですよ。
自分の興味ある映画やドラマだと、もはやそれは勉強ではなくなり楽しく英語に触れることができます。
Netflixは英語字幕も日本語字幕にも変換できるので、
- 意味が分からなくても日本語字幕で内容を確認できる
- セリフが早くても英語字幕で追いかけることができる
というメリットがあります。
同じ動画を何度も見ることでドラマで登場するフレーズの定着率が上がります。
プリズンブレイクを何度見たことか・・・
世界各地のの女子学生がサンフランシスコでピッチイベントを行うドキュメンタリーのCODE GIRLも面白いですよ。スタートアップ系に興味ある人におすすめ。
このように自分の興味があるドラマを探すのも面白いですよ。
月額650円と低価格で利用できるのもおすすめです。
ボキャビルはどうするか?
単語を覚えていく作業をボキャビルと言いますが、これは1ヶ月目から実は行っていました。
音読パッケージやどんどん、スラスラ、Forest、DMMオンライン英会話など勉強している時に分からない単語って必ず登場しますよね。
そういった単語で、これはよく見かけるな・・・という単語はノートにメモして行き、覚えていきます。
より定着しやすいように、その単語を使った例文を添えると覚えやすくなりますよ。
DUO3.0
ノート以外のボキャビルの参考書にはDUO3.0を利用しました。始めたのが10ヶ月目から。
TOEIC寄りな部分もありますが、例文から単語を勉強するというアプローチを取っているので、ただ単語が列挙されている単語帳に比べて頭に残りやすいです。
「We must respect the will of the individual.(個人の意思は尊重しなければならない)」
- respect:尊重する
- will:意思
- individual:個人
こんな具合で例文と絡めて英単語を勉強できるようになっています。
このDUO3.0を後半残りの2ヶ月で仕上げます。
途中で気づいたのが本格的なボキャビルは後回しで全然大丈夫だったということ。
前半の学習で分からない単語は全てノートに取るのでDUOを後半で始めても、「この単語は知ってる」ということがよくありました。
DUOを進める時のおすすめとしてCDとセットで購入することを強くお勧めします。
この単語帳はCDとセットになることで真価を発揮します。
付属CDですが、私は安い方の復習用で十分だと思います。
復習用は基礎用に比べてスピードが早いですが、この頃になるとリスニングの耳も慣れているので聞き取れないことはありません。
音読パッケージと同じく、移動中ひたすらDUO3.0のCDを聞いて単語の復習を行なっていました。
英語学習全体を通じての注意点
最後に英語学習全体を通じて気をつけたことを紹介します。
それは、先に先に進むのではなくひたすら復習を行うこと。
これは英語上達完全マップの森沢先生も「サイクル回し」として提唱していますが、要はしつこい位に何度も復習をするってことです。
Forestやどんスラ、DUOにNetflixなど同じ教材をしつこい位に何度も見返しました。
英語は忘れてナンボ。あとは復習でカバーする。
これを始まりの時からずっと意識して、だいたい1つの教材につき5回は回すようにしていました。
面白いことに2周、3周と回を重ねるごとに復習の時間は短縮されているんですよね。
1000個の曖昧な単語を覚えるより、100個の完璧な単語を身につけた方が確実にいいです。
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英語学習の先に待っていたもの
こうやって1年近く英語学習をコツコツ続けてきて、その集大成として先日サンフランシスコに行ってきました。
サンフランシスコはネイティブ以外にもメキシコ系、中華系などたくさんの国の人がいて発音が聞き取り辛い時もありましたが、英語が話せるようになったことで全2週間の日程を最大限楽しむことができました。
2時間くらいサンフランシスコ歩きまくって写真をバシャバシャ撮ってる pic.twitter.com/F0rIzkQdWI
— てつ@MUTANT 1月 香港/深セン (@mutant_tetsu) 2017年11月12日
カラオケ行ってきたけど、全然俺の知ってるカラオケじゃない。 pic.twitter.com/wIejn5Y8Ok
— てつ@MUTANT 1月 香港/深セン (@mutant_tetsu) 2017年11月19日
海外旅行以外でもネットで情報を調べる時に、海外のソースで検索するという選択肢が増えたのも大きいです。
特に自分はWebマーケティングとテクノロジーにすごく興味があるので、そういった情報を英語で仕入れることができるようになったのは大きいです。
おわりに
英語学習で使った教材を色々と紹介しましたが、1番大事なのは英語を勉強する強力な動機かなと思います。
目に見えた結果がすぐに見えないので、途中で諦めそうになる。
でも、粘り強く続けていると結果が出る。
そして、次に大事なのは書籍だけの勉強をしないこと。
読む>>>>>>話すという従来の勉強から脱却し、英会話を念頭に置いて勉強を継続していきます。
人それぞれに合った勉強方法があると思いますが、海外留学しなくても、高額な教材を買わなくても英語を話せるようになる一事例としてこの11ヶ月を振り返りました。それでは今日はこの辺で。